コロナ禍の2020年にB面昭和史(半藤一利著)を読んでゾッとした話

ダウンシフト日記(札幌)

脱皮夫婦ぴーちくぱーちく、
ぴーちく(夫)です。

しばらくぶりのブログを再開することにしたのは、とある本の感想を書き留めたかったからです。
その本とは、半藤一利さんの「B面昭和史」

 

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何気なく手にした「B面昭和史」を読み進めていくと、コロナ禍の日本人の生活と戦時中(昭和元年〜昭和20年頃までの)の日本人の生活の様子とに、類似して見える点が多く思えてゾッとしたのです。

この本が描くのは昭和元年から20年までの昭和史。
教科書に乗っているような「事件」「事変」「戦争」をA面とするならば、教科書には描かれることが少ない、庶民目線での出来事を主に読み解いていくという意味で、「B面」としています。

 

 

戦前昭和史と2020年コロナ禍の出来事の類似性を感じた出来事

そのゾッとするキッカケになったのはこのニュース。

 

あれ、これはB面昭和史の出来事に似ているのではないか?

 

そう、医療従事者への感謝の手紙を書かせるという都知事の発表が、戦時中の慰問袋・千人針を彷彿とさせたからです。「強制ではない」としても、行政のトップが発表することの意味は大きいと思います。

 

戦地の兵士を慰問するため日用品や娯楽用品、雑誌、御守り、手紙などを入れて送る袋。満州事変勃発の際、新聞社の提唱で慰問袋を送る運動が大々的に展開され、日中戦争ではさらに大量の慰問袋が送られ、銃後と前線を結んだ。

引用:用語解説(平和祈念展示資料館)

 

その他にも、例はあって

 

隣組(昭和史)と自粛警察(コロナ禍)

 

国・地方自治体の求める「自粛」「要請」を守らない人・お店をわざわざ探して告発する「自粛警察」。2020年の新語流行語大賞にノミネートもされました。

 

 

この自粛警察が戦前昭和史における隣組に類似しているように思えたのです。

隣組というのは、

概ね第二次世界大戦下の日本において各集落に結成された官主導の銃後組織である。大政翼賛会の末端組織町内会の内部に形成され、戦争総動員体制を具体化したものの一つ。
5軒から10軒の世帯を一組とし、団結や地方自治の進行を促し、戦時下の住民動員や物資の供出、統制物の配給、空襲での防空活動などを行った。
思想統制や住民同士の相互監視の役目も担っていた。

引用:ウィキペディア

 

自粛警察は官主導の組織ではなく、国民自らが率先して結成した?組織なので成り立ちは異なります。しかし、「相互監視の役目」なんてまさにその通りですね。

 

国策標語(昭和史)と東京都の標語(コロナ禍)

戦時下の国策標語、たとえば「欲しがりません勝つまでは」ですね。

 

コロナ禍の東京都は、本当に標語が好きでどんどん提示しています。

 

これは小池知事や東京都の偉い人が標語好きだからでしょうか。
それとも、全てをあえて標語にすることで、「また変な標語が出来たよ、、、」とネットで注目を集めるための「あえて」なんでしょうか?

 

愛国百人一首(昭和史)と東京コロナかるた(コロナ禍)

愛国百人一首というのは、

戦時中の翼賛運動のひとつとして、愛国の精神が表現されたとする名歌百首を選んだもの。皇室への崇敬や国土愛、家族愛の歌が採られている
選ばれた百首は、情報局の検閲を経て昭和17年(1942年)11月20日、情報局から発表された。

引用:ウィキペディア

 

コロナ禍の東京にもあるのですよ。これに類似する「東京かるた」が。
新型コロナウイルス感染症対策として、やらなければならないことを覚えやすくするために作成されたものです。

 

「コロナ対策 東京かるた」で、自宅での時間をより楽しく過ごしませんか?

令和の時代に誰か東京かるたで遊んだ人はいるのでしょうか?

 

これは、緊急自体宣言下だったため、時間を掛けることもできずに急ぎのコロナ対策として作成されたものかと思ったら、「ウィズコロナ 東京かるた」もありました。東京都は本気でした。

 

価格等統制令による物価高騰(昭和史)とマスク転売騒動(コロナ禍)

戦時中に施行された価格等統制令により、物価が高騰しました。

第2次大戦中の国家総動員法に基づく勅令。1939年9月18日に価格を据え置いて,値上げを禁止した。〈9・18停止令〉とも。インフレーションによる物価騰貴を抑えようとしたが,物資不足で闇取引が横行,闇価格の高騰を抑え切れなかった。

引用:コトバンク

 

そして、コロナ禍で記憶に新しい物価高騰といえばマスク転売騒動。

 

その他にも、トイレットペーパーやイソジンの価格も高騰。
国や自治体が大丈夫だと言えば言うほど、国民が不安になって価格が高騰するという悪循環が生じました。

 

一億総懺悔(昭和史)と多発する医療の緊急事態宣言(コロナ禍)

戦時中は政府・軍部への不満反抗は許されず、国民に許されるのは疑問を持たず(口外せず)に政策に従うだけでした。結果として敗戦。

そして、戦後の昭和20年8月に、当時の東久邇宮内閣時代に一億総懺悔。

「首相宮は「一億総懺悔をすることがわが国の再建の第一歩である」と語られた。まことに敗戦は敗戦の理由あってのことであり軍、官、民を通じ国民のひとりひとりは今こそ深く深く自らを省みねばならぬ。」と施政方針演説で語り、これが一億総懺悔と言われているものです。

引用:西日本新聞

敗戦に終わった戦争責任を国民全員が懺悔。

 

コロナ禍の今も、なんとなくボヤッとコロナ感染拡大については全国民が等しく責任を負わされている雰囲気。医療現場で働く従事者の方達への感謝の思いはもちろんありますが、どことなく気持ち悪いのです。

政治学者も指摘していますね。

 

 

コロナ後に起こりそうなことを想像してみると

ワクチンが完成したらコロナウイルスに勝利したことになるかと思っていたのですが、話は簡単には終わらないようです。

 

いつ、誰が、コロナウイルスからの勝利を宣言できるのか?(トランプ大統領だと思ってましたが、彼にその役が回ってくることはなさそうです)
もはや分かりませんがコロナウイルスへの勝利後にどんなことが起きるのか、この際だから予想してみようと思います。

これはウイルスとの戦争なのだとしたら、戦争終結にあやかった行動をする人が続出するはず。

 

イギリス:勝利のVサインを掲げて歩く人が続出する

「戦争」「勝利」で真っ先に思い浮かんだのは、有名なチャーチルのV(Victory)のサイン。
コロナとの戦いに勝利した後には、イギリスでVサインを掲げて街を歩く人が続出するはず。

 

アメリカ:タイムズスクエアでキスする人が続出する

アメリカの戦争終結の日といえば、この写真が象徴的に思い出されます。

 

なお彼らは当時面識はなく、たまたま出会った2人が喜びのあまりキスをしたもの。

衝撃のウィキペディア情報です。
知らないもの同士のキスが20世紀のアメリカを代表する写真になってます。

コロナとの戦いに勝利した後には、当然のように街で出会った医療従事者に感謝のキスを捧げる人が出るでしょう。

 

日本:東京オリンピックを開催できるか否か

ここは真面目に。

(開催できれば)東京オリンピックを「コロナからの復興」のシンボルにする
(開催できなければ)1940年に続いての辞退だと悲しみのシンボルとする

 

オリンピック開催のあかつきには、コロナにからめてくることは間違いないでしょうね。
ちなみに1964年の東京オリンピックには、日本の「戦後の復興」や「科学技術先進国」であることを世界に示すというコンセプトがあったそうです。

無事に開催されて、東京五輪=コロナへの勝利五輪とシンボル化された時には、復興五輪のコンセプトはどうなってしまうのでしょうか。

 

 

(最後に)コロナ禍に歴史を学ぶ意味とは?

ドイツの宰相ビスマルクの言葉を真っ先に思い出してしまいます。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
「愚者は自分の経験に学ぶと言う、私はむしろ他人の経験に学ぶのを好む。」(英語版)

 

あと、僕の好きな歴史学者の磯田先生のインタビュー記事が参考になります。

歴史に学ぶということは、今、自分が持っているマニュアルは何なのか、そしてそれは目の前の状況に通用するのかを、常に問いなおすということです。

 

政府や自治体からは様々な「自粛」の「要請」がなされています。全ての要請を受け入れると、おそらく自分の生活も成り立たないし、精神的に病んでしまうだろうなと思っています。
(→結果として、過度な自粛警察官になったりする人がいるのではないかな?)

感染症の専門家でもなく経済の専門家でもない自分ですが、「問いなおす力」は残っていると思うので、盲目的に全ての要請を受け入れることなく考えて行動し続けたいと思っています。

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