夏に今の施設に入居後、父は新しい暮らしにも慣れつつありました。施設で開催されるイベントにも自発的に参加しようとする姿勢も見せるほど回復し、家族も安心してました。
ところが、転倒した日を境に、体調が悪化の一途をたどることに。具体的に何がどう大変になったかをまとめました。
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父が転倒した理由
- できることが増えた父本人は、他人に迷惑を掛けないよう、自分の能力以上のことを一人で行おうとしました。つまり、それまではヘルパー介助の下で行っていた着替えをしようとしました。
- 早朝にベッドから車椅子へ移乗し、車椅子から一人で立ち上がり、着替えを棚から取り出して、車椅子に着席しようとした際に車椅子がひっくり返りました。本人は床に腰を痛打し叩き付けられた状態に。ナースコールボタンも遠くにありヘルパーを呼び出すこともできず、朝食が始まる呼び出しに来たヘルパーが気づくまで転倒したままだったようです。
直面した困難
1日常生活が困難になる
- それまで自力で出来ていたにも関わらず、転倒後に出来なくなったことが増加しました。「ベッドから車椅子への移乗」「トイレで用を足すこと」「食堂で食事すること」が自力ではできなくなりヘルパーの介助が必須に。
- ベッドで寝たまま過ごす時間が増加した結果、睡眠時間が乱れ慢性的に不眠を訴えるように。また、寝たままの姿勢で長時間過ごすため、慢性的な腰痛、足の浮腫みを訴えるようにもなる。
- トイレで用を足すことが自力で出来なくなったため、排尿・排便を満足行くまで十分にできなくなり、排尿障害・便秘の症状を訴え、病院で受診する診療科が増加する。
2家族の通院付き添いが困難になる
- 車椅子から立ち上がることや周囲のサポートの下であっても歩くことが困難であるため、専門知識を有さない家族が、診察台(検査用のベッド)への移動させる・病院でトイレ介助を行うことは非常に困難。
3介護される本人のメンタルが弱くなる
- 「転んで強く腰を打つ」「食欲が一時的になくなる」「排尿・排便が困難になる」「慢性的な睡眠不足」「ベッドで過ごす時間が増加する」などネガティブな状況に囲まれ、それまでが順調だったことからそのギャップを消化しきれなくなる。
- 結果、ささいなこと(予防接種後に一時的に体が重くなるとか)を理由に自分の死を意識するようになり、家族に頻繁に連絡してくるようになる。
4介護する家族のメンタルが弱くなる
- 誤った形で死を意識した本人から頻繁に連絡が入るため、滅入る。本当に、滅入る。(気軽に大丈夫とも言えないし、聞くくらいしかできないけど、聞き続けるのも大変)
5医療費と介護費用の増加
- 受診する診療科の増加、薬の増加により医療費が増えました。
- 自力で出来ることが減ったため、介護保険の生活支援サービスを多く受けざるを得なくなり、介護サービスに掛かる本人の負担額が転倒前の約2倍にまで増加。(要介護区分は12月に行った区分変更が通り、要介護3→要介護4になりました)
介護費用については別の記事でもまとめました。
www.ptnikki.site
(最後に)高齢者の転倒を甘く見るな
- 高齢者の転倒を甘く見てはいけない。病気、健康状態の管理コントロールに主眼を置きがちだと思うのですが、転倒をきっかけに体調を崩す悪いループにはまることもあるので、転倒しないよう環境整備やリハビリを行うのが良いと思います。
- 「自分でできることが増えた」「新しい環境下での生活が安定してきた」という介護される本人が前向きの状況の時こそ家族が油断しないように注意。高齢者の体力や機能が急に大幅に回復することはないはずなので、制御してあげるのが良いと思います。
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